(この記事は以前書いたものに加筆したものになります。)
こんにちは、zukacotoです。
先日、星組トップコンビのお披露目公演が2週間の中止を経て無事に再開しましたね。私は残念ながら中止期間のチケットしか持っていなくてついに観ることが叶いませんでしたが、日々皆様の感想を見てほっと一安心しているところです。
まあ、ちょっとジェラシーも感じちゃうのですが。誰が悪いとかではないので恨みはしません。ただ羨ましいだけです。笑
さて、星組が再開したということで、今日は我がご贔屓礼真琴さまについての話題をお届けしようかと。
私は彼女が研3の頃からのファンでずっと陰ながらではありながら応援をさせて頂いてきたのですが。トップスターになるまでに礼真琴というタカラジェンヌに多大なる影響を与えた演出家が2人いると私は考えています。
ずばり先に言ってしまうと、小池修一郎先生と小柳菜穂子先生。今日はその2人の演出家についてお話していきたいと思います。
礼真琴と小池修一郎先生
ことちゃんにとって小池修一郎先生はトップスターへの道を切り開いて下さった方です。
ロミオとジュリエットでオリジナルの愛の役に大抜擢して下さったことで、ことちゃんは知名度を上げることになります。
それからも、ことあるごとに大きな役を与えて下さいました。小池先生の作品に出演した後のことちゃんはいつも一回りも二回りも大きく成長することになるのです。
組配属最初の作品からいきなり
2009年、組配属後最初の作品が小池先生による「太王四神記Ver.Ⅱ」でした。
ことちゃんは武道大会の場面でトップスター・柚希礼音さんに斬りかかる役を任されるのですが、いきなり小池先生からお褒めの言葉をもらうことになります。
武道大会のシーンで、赤軍兵士四人の内の一人が見事なジャンプで舞台を横切っていく。他の三人はその高さまで跳べないのだが「研一が跳べるんだから、みんなも跳ぶように!」とダメ出しした記憶がある。
その素晴らしいジャンパーが礼真琴だった。「歌劇」2月号 通巻1133号 礼真琴に贈る言葉より
礼真琴、最初の当たり役「愛」
2010年「ロミオとジュリエット」の日本初演に際し、小池先生はオリジナルに「愛」という役を創り、これをわずか研2のことちゃんに与えて下さいました。
しなやかなダンスにキュートな顔立ち。そしてヴェローナの街を愛で包み込む姿に「あの子は誰?」と注目を集めました。礼真琴の飛躍のきっかけであったことに間違いありません。
小池先生はこの「愛」について次のように述べています。
『ロミオとジュリエット』初演に際し、男役の死のダンサーに相対する「愛」という役を創り、あのしなやかな肉体に演じさせることになった。
礼真琴の「愛」は予想以上の成果を上げ、日本初演成功の一因となった。「歌劇」2月号 通巻1133号 礼真琴に贈る言葉より
日本初演成功の一因となった、だなんてこれ以上の褒め言葉がありましょうか。ここまで言わせる礼真琴に我が贔屓ながら恐ろしい方です。
礼真琴の歌唱力を知らしめたオーシャンズ11
2011年「オーシャンズ11」で再び小池先生からの抜擢を受けることになります。研3だったことちゃんに全編を通して歌いまくる「マイク」という役を与えて下さったのです。
ダンスのみならずその歌唱力の高さも知られていくことになりました。しかし、裏ではたった一言の台詞に対して膨大な量のダメ出しをされたとことちゃんが明かしています。
ロミジュリ再演で役替わり
2013年、星組では再びロミオとジュリエットに挑戦することになります。
ことちゃんは前回演じた「愛」とまさかの「ベンヴォーリオ」を演じることになります。
まずこの役替わり自体、真風涼帆と礼真琴に死と愛をもう一度やらせたいという小池先生の意図があったようです。そして愛のみならずベンヴォーリオという大役をことちゃんに任せた小池先生。
ことちゃんにとっては大きなチャンスではありましたが、同時に大いにことちゃんを悩ませることになります。
なんせ台詞の量も歌の量も桁違いに多く、しかもトップスターと親友役。いくら優等生といえどことちゃんもまだ研5。役としての歌になってないとダメ出しを受け、相当悩み苦労していらっしゃいました。
しかし、この経験がきっかけでことちゃんの弱い部分、つまり「お芝居」への苦手意識があぶり出されることになります。
これをフォローしてくれたのが小柳菜穂子先生ということになるのですが、それはまた後で改めてお話します。
2番手デビュー!ショーヴラン役に単独で挑戦
2014年に「眠らない男・ナポレオン」にてナポレオンの義理の息子役を演じたことちゃんですが、しばらくここから小池先生の作品には出演していません。
2017年、3年ぶりの出演となったのが「スカーレット・ピンパーネル」でした。
主人公パーシーと敵対するショーヴラン役に役替わりなしの単独で挑戦させてもらえることになります。この頃には既にお芝居も安定してきていたことちゃん。
ダメ出しをされたというお話はあまり聞きませんでした。
その代わりにショーヴランの曲を歌いきるために、趣味であるカラオケを禁止されたというエピソードがあります。その甲斐あってのどを潰すことなく歌いきることができました。
礼真琴と小柳菜穂子先生
小池先生がことちゃんに抜擢の機会を与えて下さったのに対して、小柳先生はことちゃんのフォローをして下さった方です。
特に初のバウホール主演となった「かもめ」でお芝居の力を徹底的に磨いて下さったことは今のことちゃんにとって大きな財産になっています。
めぐり会いは再び2ndでの抜擢
2011年のめぐり会いは再びではことちゃんに役はついていませんでしたが、2ndではトップ娘役・夢咲ねねちゃんが演じるシルヴィアの弟役に抜擢されます。
この役がかなりオイシイ役でして、登場人物が入れ替わり立ち替わり会話するのをずーーーっと陰で見ているという設定なのです。ことちゃんにとってもいい経験となったことでしょう。
台湾公演でまさかのヒロイン
2013年台湾公演「怪盗楚留香」でことちゃんは女役に抜擢されます。
これがまた蓋を開けてびっくり、トップ娘役さんを差し置いてトップさんとちょっといい感じになる実質ヒロインみたいな役だったんです。
お芝居で女役をやるのは始めてのことで、そういった意味でも引き出しが増えた公演となりました。
芝居力を磨いた「かもめ」
礼真琴と小柳先生と言ったらやっぱりこれ。2014年にことちゃんがバウホールで初主演を飾った「かもめ」で演出を担当したのが小柳先生でした。
先に述べたように、ロミジュリのベンヴォーリオ以来お芝居への苦手意識を口にしていたことちゃんのために小柳先生がこの題材を選んでくれたのでした。
ロシア文学をミュージカル化すると最初は話していたのに、実際はほぼストレートプレイ。徹底的にお芝居の力を磨いて下さったのです。歌やダンスに逃げるな!という小柳先生の愛の鞭ですね。
この公演のあと、ことちゃんはお芝居が好き、楽しいと発言を一変させるようになります。トップスターロングインタビューで今もう一度やりたい役として挙げたほど、ことちゃんにとっては転機となった公演でした。
ショーヴランの前哨戦、初の悪役
2017年「オーム・シャンティ・オーム」にてことちゃんは初の悪役に挑戦します。
この後スカーレット・ピンパーネルで単独でショーヴランを演じることになっていたことちゃんにとっては前哨戦ともなる役でした。
果たして小柳先生が狙ってこの役を当てたのか、ただの偶然かは図りかねますが私は勝手に前者だと睨んでいます。
ここで悪役をやっておいたおかげで、ことちゃんもショーヴラン役という大役を成し遂げることができたのだと思います。
トップスターになる前に
2018年、台湾公演で再び小柳先生の作品に出演したことちゃん。
そして2019年に前任トップコンビの紅ゆずる・綺咲愛里さんの退団公演「GOD OF STARSー食聖ー」にて新境地とも言える役に出会います。
ヘタレでオタク気質の眼鏡男子リー・ロンロンです。この役は小柳先生がトップスターになる前に、と当てて下さったんだそう。
確かに、トップになったらこんな役はできませんよね!笑
歌もダンスもお芝居も完璧なことちゃんに敢えてダメダメな役を当てることで、”個性”という味付けをして下さったのだと思います。トップになる前の”総仕上げ”としてはぴったりな役でした。
まとめ
ことちゃんにチャンスを与えて下さった小池修一郎先生、そしてことちゃんの引き出しを増やして下さった小柳菜穂子先生。
礼真琴というトップスターはこの二人の演出家によって育てられてきたと言っても過言ではありません。
いよいよトップスターに就任したことちゃんですが早速「ロミオとジュリエット」の再演で小池作品に挑戦することが決まっています。新人公演で演じたロミオ役に再び挑戦するということで期待が高まります。
いつか小柳先生の作品にも挑戦できるといいですね。それではまた。
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