観劇日記

星組「眩耀の谷/Ray」礼真琴・舞空瞳トップお披露目公演【Blu-ray感想】

こんにちは、zukacotoです。

今日は、星組トップコンビの大劇場お披露目公演のBlu-rayを観たので感想を!

新型コロナウイルスの影響で残念ながら東京公演は中止となってしまいました。私も観に行けなくなってしまったうちの一人です。

zukacoto
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9年来の贔屓のお披露目がこんなことになるなんて、悔しいどころの話では…くうう、ことちゃんの大羽根姿観たかったです。

さて、今回は公演全体の印象をお話していきたいと思います!一人一人の感想や細かいポイントについてはまた別の記事で触れる予定ですのでお楽しみに。

礼真琴率いる新生星組

やはりトップさんが変わると多少なりとも組の雰囲気が少し変わるなというのを今回改めて感じました。礼真琴率いる星組について思うことを3つ挙げてみました。

組子それぞれの役割分担

まず、お芝居でもショーでも、上級生だとか下級生だとか関係なくそれぞれに役割がきちっと与えられている印象を持ちました。お芝居も役が多かったですし、役がついていなくてもコーラスやダンスで見せ場のある方もいらっしゃいました。ショーでもそれは同じ。

特に、組をこれから担って行くであろう下級生たちへの比重が重くなっていて!具体的なお名前を出すと綺城ひか理くん、天華えまくん、極美慎くんのお三方ですね。お芝居では天飛華音くんも目立っていました。

紅ゆずるさん時代は礼真琴・瀬央ゆりあら95期以下の下級生が全く経験値がない状態が続いていました。宝塚あるあるだと思うのですが、早期就任のトップスターさんだとその方を育てることだけに注力してしまって、下級生の育成を怠るパターンが多いんですよね。

最近だと月組の珠城りょうくんとかですかね。星組だと柚希礼音さんもそうでした。結局たまきちやことちゃんみたいに上級生を2番手に据えたり、柚希礼音さんみたいにスターさん乱立させてなんとか組のバランスを取るしかなくなってしまう。

なので、今回あかちゃん、ぴーすけ、かりんちゃんに目立つ役を与えて、ショーでは一人で歌う場面があったのは本当によかったなと思いました。

実力主義社会の足音

ことちゃんが異常なまでにスーパーハイパー実力者であるからこそ、なんだか実力主義社会になりそうな予感。特になこちゃんもダンスが得意だから、振り数がすごく多かったりして。これはダンスが苦手な人は相当努力していかないとやばそう。

反面、出来る人には路線じゃ無くても役割が与えられるということもありました。歌が上手ければソロを歌わせてもらえたり、ダンスが得意だったらセンターで踊らせてもらえたり。

具体的には…

  • お芝居のプロローグのダンスシーンでひろ香祐くんが路線の方を抑えてセンターに
  • お芝居・ショーともに102期の都優奈ちゃんがカゲソロやソロを歌っている
  • ショー中詰の霊鳥のシーンでは男役では天希ほまれくん・湊璃飛くんら6人がソロを、娘役では夢妃杏瑠ちゃん・紫りらちゃんら5人が異例の銀橋でのソロを与えられている

パッと思いつくだけでもこれだけありました。実力主義になりすぎるのも宝塚的にはどうかと思いますが、このくらいであればむしろジェンヌさん方のモチベーションアップにもつながりそうですしいい試みなのではないかと思いました。

礼真琴の求心力

ことちゃんは俺に付いてこい!タイプではないとご自身でも仰っていますが、ことちゃんに自然に向かっていくパワーが確かに存在しました。

もし仮に、私がことちゃんの後輩だったとしたらあんなに何でもできる先輩がいたら憧れるだろうし、あんな屈託のない笑顔で話しかけてくる後輩がいたら可愛がっちゃうと思います。

きっとことちゃんに向かっていくパワーというのはそういう組子の思いが結集したものなのではないかと思いました。それが、ことちゃんの求心力の源なのかと。

優等生と言われることに昔は随分と悩んでいる様子も見せてきたことちゃんですが、彼女が優等生であることが組を1つにまとめる力になっているのではないかと感じました。

眩耀の谷~舞い降りた新星~

不安的中、謝珠栄の脚本

先に申し上げておくとこの項目に関してはかなり辛口。不快に思う方がいらっしゃるとおもうので先に謝っておきます。

大好きなことちゃんのお披露目!ついに演目が発表。どれどれ…ふうんオリジナルなのね。振付家・謝珠栄がはじめて脚本・演出を担当…。

げ、不安。不安でしかない。

演目発表の時からずっとこの思いが拭いきれませんでした。そして不安的中。観劇された方の感想を見ると泣ける、とか星組の皆さんの熱演が、とか概ね好意的な意見が多かったのですが…。

ごめんなさい、私はこの話のなにがいいのかさっぱりわからなかった。まず、お披露目なんだから最後はかっこよく戦って欲しかった。逃げるシーンで終わるなんて…。

戦うとこの話のテーマにそぐわないというのなら、最後に宣王や管武将軍と取引とかなんとかして上手いこと戦わずして勇退するとか…。そういう展開の方がお披露目としていいのではないかと。

あと、瞳花ちゃんの盲目設定要ります?いつも手を探る仕草で舞台をふらふらして、その後はだいたい座って台詞を言うだけ。お披露目なのになこちゃんがかわいそうと思ってしまいました。

もちろん、ご本人はこんな私みたいな黒い感情などこれっぽちも持たず真摯に役に向き合っていらっしゃったと思うのですが。お披露目云々抜きにしても、母の子を思う気持ちを描きたいなら余計な設定がない方が伝わる気がしたのは私だけでしょうか。

まだまだ挙げたらキリがありませんが、これ以上言うのもなんだか忍びないのでこのくらいにしておきます。とにもかくにも、お披露目くらいはきちんと経験のあるかたにお披露目らしい演目をご用意頂けたらよかったのにと思わずにはいられなかったのです。

この作品が好きという方もいらっしゃると思いますし、私の理解力が足りないだけかもしれません。私の感想が不快だと思われた方には重ねてお詫び申し上げます。

憂う礼真琴は絶品

作品の内容について文句を言いつつも、やはり憂う礼真琴は絶品でした。あんなに陽の空気をまとった方なのに、お芝居になると悩んだり将来を憂いたり、苦しんだりする方がお似合いになるんですよね。

礼真琴の持ち味を活かした作品ではあったかなと思います。お披露目でやらなくてもいいと思うけど。(しつこい)

ただ、この礼真琴の持ち味に合わせられる人が今の星組にはあまりいないかもしれない…とふと思ってしまいました。

しいて言うなら極美慎くんかな。と言ってもそれはアルジェの男での話で今回はあまりそれを発揮するような場面がなかったけれど。しかし、あのアンドレの「背中」には大いに可能性を感じました。

なこちゃんも健闘してはいたけど、まだ演技が若いというか…礼真琴独特のいい意味で力の抜けた演技とは少々ベクトルが違うように感じてしまいました。とはいえ昔から何でも出来たことちゃんでさえも、こればかりは年数を重ねて手に入れたものなのでこれからに期待、ですね!

星組と中国モノの相性の良さ

星組はやはり中国モノとの相性がいいなと再確認できた作品でした。さすがはコスチューム物の星組です。

そして、脚本に散々ケチを付けておきながらあれですが、中国風の音楽や舞踊はとっても楽しかったです。二胡というのかしら。いわゆる中国っぽい楽器の音色が随所に散りばめられていて引きこまれました。

特にオープニングの白妙なつさんの歌から入るダンスシーンは圧巻でしたね。これはぜひ生で拝見したかったなあ。

Rayー星の光線ー

さて、ここからはショーのお話。こちらは一転、お披露目らしくキラキラしたショーで概ね満足しました。

概ね?またこいつ文句言おうとしてんな。
zukacoto
zukacoto
ギク。い、一個だけだもん。許して…。笑

これだけ言わせて

もうマイナスな意見は先に言っちゃいます。

ギリシャの場面が超絶ダサい。

ことちゃんの髪型が変なのはわりと頻発する事項なので今更突っ込みません。ファンとしてはもはや変なのが可愛いくらいの領域まで来てます。(え。あの髪型変…ですよね?あんまりそういう感想無くて不安。笑)

まず、柚長の謎の台詞がダサい。夢の世界を見に来てるのに現実に引き戻されちゃう感があって…。あの台詞は確実に要らなかった。

それと、ことちゃんの衣装が妙にダサい。オリンピックを意識したのか首のところに5色のラインが入っているアレです。ことちゃんの芋感をマシマシにしてしまっていて…。トップなのに皆の衣装よりダサいって何事!?

ああいう衣装がもともと似合わないんだらやめてあげてよ~!とファンとしては思ってしまいました。はい、もう文句はないです。言い切りました。ここからはべた褒めの嵐ですのでご安心を!

礼真琴はやはりショースター

あの通り歌ってよし、踊ってよしですから、昔からショーでの抜擢が多かったようことちゃん。今回トップとして初めてショーをやったわけですが、やっぱり礼真琴はショースターなんだと再確認しました!

スーパー礼真琴タイムも礼真琴名物爆踊りも健在。ものすごく踊った後にお風呂で鼻歌でも歌うかのように軽く歌ってはけていく超人っぷり。

同じ人間とは思えない。

最近はショーですら場面ごとに歌い方を変えていますし、場面ごとに髪型を変えるという柚希礼音さん譲りのポリシーも勿論健在で。これからご覧になる方にはぜひその徹底ぶりにもご注目頂きたいです。

いつか、ライブとかコンサートみたいな2幕ともショーみたいなのを見てみたいな。ご本人も憧れると仰っていたのでいつかはきっとやるはず…。今から楽しみです。笑

礼真琴×舞空瞳のタンゴが見たい

ブライアント先生の場面で曲はタンゴだったのに男役さんと娘役さんががっつり組んで踊らなかったのが個人的にはちょっと物足りなくて。中詰で若干やっていたけれど、もっと本格的にスーツとドレスでがっつり踊るお二人が見たいと思ってしまいました!

その中詰の振付の方がタンゴとしては本格的でしたし、今まで観てきたなかでも高難度の技をおやりになっていたから余計に観たいと思ってしまいました。ちえねねのブエノスアイレスの風ばりのやつ期待します。

星組の黒燕尾が揃っているという珍事

皆さん!大事件です!

星組の黒燕尾が揃っています!

星組の黒燕尾は個性出してなんぼみたいなところあって、私の記憶する限り揃っているところをほとんど見たことがなくて。というかむしろ群舞で和を乱す派の筆頭が礼真琴さんって方だったので…。笑 人よりサッと動いてその分ポーズを長く取る踊り方をするので周りとどうしてもずれるんですよね。

それがなんと今回は花組には劣るけれど音の取り方から腕や足の角度からかなり揃っていて!ロクモの時もすっごく揃っていてびっくりしましたが「礼さんに合わせるぞ!」的な感じで皆さんが合わせているのか、はたまたものすごく皆で練習したのか

理由はわかりませんが、とにかく星組で黒燕尾が揃うなんて!感動いたしました。今回は最下級生まで全員参加されたということで、初めての方もいらっしゃる中でこのクオリティー。すさまじい組になりそうです星組は。

礼真琴の大羽根姿

9年越しの夢が叶った瞬間でした。この方のこのお姿が見たくてずっと応援してきたんです~!泣きますよこんなの。

パレードで最後に組子に見守られながらナイアガラを背負うことちゃん。あまりの重さに前任トップスターの紅ゆずるさんに「重いーー!!」とLINEされたというエピソードを思い出しました。

その紅ゆずるさんと同じようにお辞儀したら相手役さんに「お先にどうぞ」って手をやるのがまた泣けました。そして柚希礼音さんの名物だった本舞台に戻るときのカメラ目線もやって下さっていて。

ああ、星組万歳。

と呟かずにはいられませんでした。

zukacoto
zukacoto
やっぱりこれは生で観たかったよ…。うええええん!泣

おわりに

星組新トップコンビ大劇場お披露目公演の全体の感想をお話してきました。私自身、下級生時代から応援してきた方がトップに就任されるというのは初めての経験。その分、思い入れも深くてつい熱く語ってしまいました。

今回は直接舞台を拝見することは叶いませんでしたが、また星組の舞台が観れる日が来ることを切に願っています。最後までおつきあい頂きありがとうございます。それではまた!

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ABOUT ME
zukacoto
宝塚が大好きな大学生。 初観劇は2006年雪組全国ツアーのベルサイユのばら。現在の贔屓は星組トップスター礼真琴さま。 プロフィール詳細はこちら

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