過去のおすすめ作品

【宝塚おすすめ作品】2006年花組版ファントム|春野寿美礼の歌声を堪能しよう

こんにちは、zukacotoです。今日はファントムについての話題です。

宝塚ビギナーさん
宝塚ビギナーさん
ファントム!よくビギナー向けだとおすすめされている作品ですよね。観てみたいんだけど、どのバージョンがおすすめですか?
zukacoto
zukacoto
私のイチオシは2006年の花組版です!なぜこのバージョンが1番たるか、これからお話していきますね。

ファントムという作品について

まず、本題に入る前にファントムという作品について簡単にご紹介します。初心者さん向けなので必要のない方は読み飛ばして下さい。

宝塚ではファントムはこれまでに4回上演されています。主演はそれぞれ下記の通りです。

・2004年宙組 和央ようか・花總まり
・2006年花組 春野寿美礼・桜乃彩音
・2011年花組 蘭寿とむ・蘭乃はな
・2018年雪組 望海風斗・真彩希帆

舞台は19世紀のパリ。オペラ座の地下に潜むと言われ人々から恐れられる怪人ファントムの真実の姿と悲劇を描いたミュージカルです。宝塚としては珍しく親子愛、母性愛を描いた作品でもあります。

数多くの名曲で紡がれるファントムの物語は、宝塚ファンからの人気を集めるだけにとどまらず、タカラジェンヌの皆様からも出演してみたい作品としてよく名前が挙がるほど。宝塚のファンであれば一度は観ておきたい作品です。

春野寿美礼さんの歌声が絶品!

これまでに4回上演されていたファントムですが、なかでも2006年花組版最大の魅力はファントム(エリック)を演じるオサさん(春野寿美礼)さんの歌声です。もちろん他のお三方の歌もそれぞれ素晴らしいのですが、やっぱりオサさんは圧倒的。別格。異次元。

幕開きの♪僕の悲劇を聴いてくれという曲があるのですが、最初の一文字目の「ぼ」を聴いただけで鳥肌が立ちますから。大げさではなく本当に!

まさにオペラを聴いているかのような…低音から高音まで柔らかく劇場に響き渡る声に一気にファントムの世界に引き込まれます。

今まで歌がうまいジェンヌさんはたくさん見てきましたが、彼女のそれは桁違い。それがファントムという作品では最大限に活かされていたように思います。ぜひぜひ春野寿美礼の歌声を一度は堪能して頂きたいです。

そして、これは好みの範疇になってきますが真っ直ぐに愛情をもとめる無邪気さのなかに狂気さえ感じる、エリックという人間の奥深さを感じる役作りが私にはどストライクでした。

桜乃彩音さんのまなざし

彩音ちゃんのクリスティーヌは、オペラ歌手を純粋に夢見る少女のような部分と、エリックを大きく包み込む母性とをバランスよく表現されていて、とても魅力的でした。

具体的に何がいいかというと、エリックを見つめるまなざしが本当に慈愛に満ちていているんです。まさに母の愛です、母性愛です!エリックがクリスティーヌを愛してしまうのも無理はありません。

最後にエリックの仮面をはずし、口づけをする時の表情は今でも忘れられません。

ただ一点、歌という技術的な面に関しては普通と言わざるを得ないかもしれません。当時は歌が下手と叩かれていたりもしていました。それは昔のレベルが今と比べると遥かに高かったのであれですが、今の宝塚にいても普通に歌えるくらいのレベル。

歌という観点で言えば、最新の雪組の真彩希帆さんのをお聴きになった方は若干物足りなさは感じるかもしれません。

役者が揃いすぎ!穴のないキャスティング

シャンドン伯爵を演じたのは、後に花組トップスターとなった真飛聖さん。現在はテレビを中心に活躍されている方です。

持ち前の美貌を活かし、時代の先端を行く洗練された男性を体現されています。リアルに恋しちゃいます。本当にかっこよすぎる…。

そしてクリスティーヌの活躍を阻むことになるカルロッタを演じたのは当時専科だった出雲綾さん。彼女は宙組での初演の時もカルロッタを演じていらっしゃいました。主役を食うくらいのド迫力でクリスティーヌをいじめるんです。

今後再演してもあの迫力を超えるのは不可能。そう思ってしまうくらいの力強いカルロッタでした。

他に一場面だけの役とはなりますが、エリックの母・ベラドーヴァを演じた花咲りりかさん。彼女の歌も素晴らしいものがありました。

エリックはクリスティーヌの歌声に母の面影を重ねるわけですから、一場面でも物語の根幹を担う重要な役です。そういった意味でとても説得力のあるベラドーヴァでした。

花咲りりかさんは現在RiRiKAとしてカラオケバトル番組を中心に活躍されていますね。

そして同じく一場面だけの役ですが幼いエリックを演じたのが後に宙組トップ娘役となった野々すみ花さんでした。入団1年と少しでの抜擢。しかしその抜擢も納得の演技でした。

湖面をのぞいてしまって、初めて自分の顔を知った少年エリックの絶叫かのように響き渡る泣き声!さすが宝塚の北島マヤと言われただけのことはあります。あれを超えるのは不可能です。(2回目)

お前は私のもの

最後に、この2006年花組版を語る上で決して外すことができないこの方についてお話したいと思います。

それはキャリエール役の彩吹真央さん。

どこをとっても素晴らしく、エリックを深く愛する心と、エリックを捨ててしまった過去との間に揺れる姿を繊細に演じていらっしゃいました。

特に春野寿美礼さんとのデュエット「お前は私のもの」は必聴です。

お二人の演技が素晴らしいのはもちろん、どちらもとっても歌が上手なうえに声の相性が良いのも相まって、何度見返しても感動で涙が止まらなくなってしまいます。だからこそ…最後のあの結末が余計に悲劇的に写るんですよね。

ちなみに、最新の雪組版とは演出が違って、エリックは最後までキャリエールが父親であるということを周りに明かさないんです。子が父のためを想って敢えて他人のまま最期を迎えるこちらの演出の方が私は好きです。

まとめ

2006年花組版のファントムについて語って参りましたがいかがでしたでしょうか?それぞれ好みがあるかとは思うのですが、少なくともどなたがご覧になっても春野寿美礼さんの歌声には納得して頂けるかと思います。

機会がありましたらぜひご覧下さい!それではまた。

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ABOUT ME
zukacoto
宝塚が大好きな大学生。 初観劇は2006年雪組全国ツアーのベルサイユのばら。現在の贔屓は星組トップスター礼真琴さま。 プロフィール詳細はこちら

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